「第2章」飛行機乗るのも一苦労
軽い絶望を抱いたまま迎えた、
カナダへの渡航日当日。
とりあえず
”福岡空港国際線”
へ向かいます。
空港内に入ると、
受付みたいなところが点々とあり、
どの受付にも長蛇の列が…。
「どこに並べばいいんだ?」
地元の空港で、早速つまづいてしまう27歳男性。
カナダ人らしき人たちが並ぶ列を探していると、
そこに現れたのは空港関係者らしき人。
早速確認。
「カナダのバンクーバーに行きたいんですけど、どこに並べばいいですか?」
私の航空券をサッと見て、
”そんなこと聞かなくてもわかるだろ”
と言わんばかりの表情を浮かべながら教えてくれました。
不安からか、親切な人に対しても疑心暗鬼になる私。
教えてもらった列に恐る恐る並んでいると、
アジア人っぽい人が続々並んできます。
「あれ?おかしいぞ?」
私はカナダに行く列に並んでいるのに、
この列はなぜほとんどの人がアジアの人?
先ほどの空港関係者に、さらなる疑念を抱きます。
なにはともあれ、無事にチェックインを済ませました。
実際に飛行機に搭乗してくるのも、
ほとんどがアジア人らしき人々。
日本人もたくさん乗っている様子。
「やっぱりこれ間違ってない?」
「だまされた!」
「やばいやばいやばい」
とても不安になる私。
冷や汗をかきながら周りを見回す私。
「でもこの航空券ですんなり入れているんだから間違いないよな」
そう信じて、何度も航空券を確認します。
その時にやっと気が付きました。
初めての1人海外旅行で、パニックになっていたようです。
私はカナダに行くのに、
中国を経由する便を予約していたのです。
「まずは中国に行くんだった!そうだ!あぶね!」
(あぶね!ってなに?)
そうして無事に、
中国行きの飛行機に乗ることができました。
しかし、飛行機に乗ってからも安心はできません。
なぜかって、相手は中国人のCAさんです。
隣の席の人もおそらく中国人。
「隣の人がトイレで席を立つときどうしよう」
「CAさんに中国語で話しかけられたらどうしよう」
「飛行機爆発したりしないかな」
などと考えていると、
2時間半のフライトが終わっていました。
(イヤな2時間!)
そしてついに、6時間の待機をしないといけない、
中国の空港に到着したのです。
このときの私はまだ、この旅行を甘く見ていました。
3章へつづく…