はじめに:ある母娘のエピソードに心打たれて
先日、職場の女性(以下、Aさん)との雑談の中で、胸が熱くなるような素敵な話を聞きました。それは、Aさんの16歳の娘さんと彼氏とのエピソード。そして、Aさん自身の“親としてのあり方”に関するものです。
話を聞いていて、「これこそ現代の理想的な親子関係では?」と強く感じたので、今回はその内容を記事としてご紹介します。
SNSが出会いの場に。現代の高校生の恋愛事情
Aさんの娘さんは、現在16歳の高校生。
彼女にはなんと、大阪に住んでいる彼氏がいるとのこと!
「16歳で遠距離恋愛!?どうやって出会ったの?」
と驚きつつ尋ねると、その出会いはなんとInstagram。
まさに“イマドキ”な出会い方です。
娘さんは彼に会うためにアルバイトを頑張り、毎月8万円を貯金しているとのこと。
その行動力と恋する情熱に、私は純粋に感動しました。
「会いたいから頑張る」
そんなシンプルで強い気持ち、大人になると忘れがちですよね。
お母さんの覚悟と愛情:信じて見守るという育て方
「お父さんは心配で仕方ないんじゃないですか?」
と冗談交じりに聞いてみると、Aさんは笑ってこう返してきました。
「何も知らんけん大丈夫。知ったらヤバいと思う。引きずり回すかもね(笑)」
でも、その後のAさんの言葉には、大きな“母の覚悟”が込められていました。
「進路のことで旦那とモメたこともあるけど、私は娘の選択を尊重したい。親が決めすぎると、子どもが自分の人生に責任を持たなくなるけん。」
この言葉に、私はハッとさせられました。
自分の考えを持ち、それを実行に移し、なおかつ子どもを信じて任せる。
Aさんのような親こそが、子どもの“人間力”を育てるのだと感じた瞬間です。
「傲慢と善良」──考えを貫く姿勢の美しさ
この話を聞いた瞬間、私は小説『傲慢と善良』のタイトルが頭に浮かびました。
しっかりと自分の価値観を持ちつつも、相手の気持ちを理解し、善良であろうとする。
まさにAさんの姿勢そのものではないでしょうか。
自分の考えを持つだけでなく、それを子どもに伝え、信頼し合える関係を築いている。
親子間でそんな“対話”が成立しているのは本当に素晴らしいことです。
親の在り方が子どもの未来を決める
私自身、16歳の頃は自分のことで精一杯で、将来や他人の気持ちなんて考えていませんでした。
でもAさんの娘さんは、自分の気持ちに正直に行動しながらも、親への信頼も失っていない。
これは明らかに、Aさんが日頃から「信じて見守る」姿勢をとってきたからこそ、だと思うんです。
子は親の鏡。だからこそ親の“中身”が大切
「蛙の子は蛙」とは言いますが、
その蛙がどういう生き方をしているかで、子どもの姿も変わります。
口うるさくするより、まず親が“魅力的な人間”であることが大切。
- 人に優しくできる人間力
- 他人を思いやる心
- 柔軟な思考
- 自分の意志で決断し、責任を取る力
こうした“人としての魅力”こそ、子どもに残せる最高の財産です。
お金よりも大切な「知恵」と「価値観」
親が子どもに残してあげられるものは、財産だけではありません。
どんな考え方で生きるのか
人との関わりをどう築くのか
失敗した時にどう立ち直るのか
こういった“生きる知恵”こそが、子どもにとって一生の財産になるはずです。
まとめ:親として本当に子どもに伝えるべきこと
Aさんの話を通して、私は改めて「親の影響力」について深く考えさせられました。
人は、自分が選択し、行動し、責任を取ることで成長します。
それを子どもに経験させるには、親の忍耐と信頼が必要です。
お金ではなく、価値観を。
正解を与えるのではなく、考える力を。
支配するのではなく、見守る力を。
これこそが、私たち大人が次世代に渡すべき本当の「贈り物」ではないでしょうか。
あなたへの問いかけ
あなたは子どもに、どんな“財産”を残したいですか?
そして、今のあなた自身がその財産になれているでしょうか?