はじめに|読んだあと「気持ちイィ~!」と叫びたくなった一冊
新年一発目に手に取った本で、まさかここまで心を揺さぶられるとは思いませんでした。
その本の名前は――
『傲慢と善良』(辻村深月 著)
読み終えたあと、思わず心の中で叫んでしまいました。
「気持ちイィ〜!!」
いや、これは決して軽い感想ではありません。この本を読んで得られたのは「カタルシス」。
過去最高に面白く、心を抉られるような読書体験でした。
『傲慢と善良』のあらすじ|婚活をテーマにした心理サスペンス
『傲慢と善良』は、婚活に悩む男女を軸にしたストーリーです。
でも、「婚活」というキーワードで引いてしまわないでください。
この物語の本質は、“人の心理”と“自己認識”にあります。
婚活中の人が読むと
「うっ…見たくない…」
と思うシーンも多く出てきます。
それでもあえて言いたい。
婚活している人にこそ、この本を読んでほしい!
なぜなら、婚活を通して人がいかに傲慢か、いかに無自覚に他人を傷つけているかが、容赦なく描かれているからです。
人は皆、傲慢だ――読み進めるほど胸が苦しくなる理由
タイトルの『傲慢と善良』。
この言葉に込められているのは、誰しもが持つ「二面性」です。
「私は傲慢ではない」
そう思った瞬間が、まさに“傲慢”そのものかもしれません。
本の中では何度も、自分の言動や過去の判断が思い出され、胸が締めつけられます。
- 「自分が正しいと思っていたあの言葉は、実は誰かを傷つけていなかったか?」
- 「相手を思ってとった行動が、実は自己満足ではなかったか?」
読めば読むほど、自分の首を絞められているような感覚になります。
でも、不思議とページをめくる手が止まらない。
「もう読みたくない…でも、先が気になる」
そんな矛盾した感情に包まれるのも、この小説の魅力です。
あなたも、きっと無自覚に傲慢かもしれない
この本は、婚活を題材にしながらも、実は“すべての人の心”に刺さる話です。
婚活だけでなく、職場で、友人関係で、家族とのやり取りで――
私たちは日常のあらゆる場面で、無意識に他人をジャッジしてしまっています。
- 「こんな人、無理」
- 「自分とは違う」
- 「どうせ〇〇だから」
こういった言葉や思考が、どれほど傲慢か。
どれほど自分を守るために人を見下してきたか。
それを突きつけてくる作品です。
傲慢を手放すと、人生が変わるかもしれない
私自身、昔は「他人を見下すことで心の安定を保っていた」時期がありました。
自分が変わる勇気がないから、誰かを見下すことで優越感を得ようとしていたのです。
でもそれは、本当の意味での“幸せ”ではなかった。
『傲慢と善良』を読んで改めて思いました。
人は誰しも傲慢で、でも同時に善良でもある。
だからこそ、自分の中の傲慢に気づき、手放す努力が必要なんです。
婚活中のあなたにこそ読んでほしい理由
この本に描かれているのは、ただの恋愛や婚活の話ではありません。
「人が誰かと本気で向き合うとはどういうことか」を問う物語です。
婚活は、自分を見つめ直す絶好のチャンスでもあります。
理想ばかりを追い求め、相手の欠点ばかりを探してしまっていませんか?
この作品を読むと、自分がいかに“傲慢な条件”で人を見ていたかに気づかされるはずです。
婚活がうまくいかないと感じている人にとって、
きっと“ハッとする気づき”がある一冊になるでしょう。
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おわりに|あなたも、自分の中の傲慢さに向き合ってみませんか?
『傲慢と善良』は、読む人の人生観を揺さぶる本です。
- 傲慢とはなにか
- 善良さとはなにか
- 幸せとはなにか
そんな問いを、あなた自身に突きつけてきます。
「自分には関係ない」と思う人ほど、ぜひ読んでみてください。
人は誰しも傲慢さを抱えながら生きていて、でも変わることもできる。
本当に大切なものを見失わないために。
あなた自身の心と、そっと向き合ってみませんか?
📚 『傲慢と善良』(辻村深月 著)
あなたの本棚に、そっと加えてください。
読み終えたあとは、きっと心が少し軽くなっているはずです。