闇ハラは恐ろしいもんで…

趣味
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『傲慢と善良』

興奮が冷めやらぬまま、

読み終わりました。



『闇祓』

辻村深月さん著



辻村さんの本が早く読みたい!と

早速購入してしまいました。


本当は文庫本で買いたかったんですが、

奮発して製本版?を買っちゃいました。



「闇ハラスメント」という言葉が、

この本のテーマです。


【闇ハラスメント】
精神・心が闇の状態にあることから生ずる、自分の事情や思いなどを一方的に相手に押しつけ、不快にさせる言動・行為。

本人が意図する、しないにかかわらず、相手が不快に思い、自身の尊厳を傷つけられたり、驚異を感じた場合はこれにあたる。



いやぁ、面白い!


やっぱり辻村さんはすごいです!


あっという間に、読んでしまいました!



「ずっとちょっとイヤな感覚

そんな気分になりたい人に、

オススメの本です!

(そんなやつおらんやろ)



本の中で悪役みたいな感じで

表現されている人たちが、

バリバリ闇ハラをしている様は

恐ろしいの一言です。


自分の身の回りの人と、

ついつい重ねちゃったりして…。



読み進めていくと、

語り手(主人公)っぽい人も

正論のように語ってはいるものの、

「実はこの人のこれって闇ハラでは?」

みたいな矛盾を感じる場面が多々あるんです。


その表現の巧みさにびっくりします。



いつの間にか読んでいる私たちも、

著者にコントロールされているんです。


語り手の正義を、

いつの間にか応援してしまっているんです。


語り手の正義が押し付けられていて、

たまたまそれに共感できるだけなのに…。

(無自覚は恐ろしい)



自分の思いを

一方的に押し付けてくる人っていますよね。


あの人たちは、

自分を信じて疑わないんです。


自信たっぷりに言われると、

だんだんこっちが不安になってくる。


その不安につけ込んでくる人がいます。



相手をバカにしたり、

指摘をされたら激昂したり、

失敗を認めなかったり…


いますよねって言いましたが、

もしかしたら意外とほとんどの人が、

闇ハラをしているのかもしれません。

(思い当たることありませんか?私はあります。)

(お元気ですか?私は元気です。みたいに言うな)



自分の思いが最優先、

になってしまうんです。


人にはそれぞれ正義があり、

信念があります。


自分の正義が正しいものだと、

人から認められたいんです。



自分の正義を認めてくれる人が現れると、

認めてくれる人の言葉だけを聞いて、

「自分は間違っていない」

と証明したがるんです。


そして

自分を認めてくれる人の言葉だけを信じて、

「自分は正しい」という思いが、

より強固なものになっていきます。


結果的に、自分が正しいから

あなたは間違っていると

相手に押し付けることになるんです。



完全な悪循環。


闇がドンドン深くなっていきます。


周りにいる人も、

ドンドン離れていきます。


深い闇が、

自分も周りをも、

不幸にしていくんです。



そんなことが書いている本です。


自分自身が闇の状態にならないように、

人様へ闇ハラをしないように、

常に気楽に、

笑って過ごしていきたいと思いました。


自分に対する目を厳しく持ち、

俯瞰していたいと感じました。



やっぱり辻村さんの本、めちゃおもろいです!


次は、最近映画化もされた

『かがみの孤城』

を読んでみたいなと思っています!

 

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