【カナダ旅行記】「第3章」トランスファーは乗り換え

趣味
この記事は約4分で読めます。

第3章」トランスファーは乗り換え

中国人のCAさんと隣のお客さんに疑いの目を向けつつ、

はるばる到着した中国の空港。


福岡空港であれだけ苦労したのです。


中国の空港なんて

1人ではなにもわからないだろうと

あらかじめ対策を立てて挑みました。


事前に飛行機の中で日本人の存在を確認し、

旅行で来ていると思われる

男女4人組の日本人グループについていきました。



「この人たちについていけばなんとかなるだろ」



軽い気持ちで男女4人組の後ろに並びます。


流れを保ったまま税関?のところにたどり着きました。

(ネクスッ!と言われるところ)

並んでいると、そこでふと気が付きました。



「あれ?4人ともなんか…紙持ってる…」



謎の紙を手に笑顔で会話をする4人組。



「えっ!あの紙必要なの!?もらってないよ!?



突然不安に襲われる私。



「やばいやばい…あの紙がないと多分ダメなんだ…どこでもらえるんだあの紙?」



さっきまで並んでいた列を離れ紙を探し出す。



「これでもない…これでもない…」



点々と記入台的なものが設置されており、

台にはいろいろな色の紙がありました。


しかし、4人組が持っていた色の紙ではないのです。



「これはやばい…」



さっき並んでいた列を見てみると、

すでに男女4人組はネクスッの先へ…。



「終わった…」



ヒザが震えました。


泣き出しそうになる気持ちを抑え込み、

紙を探し続ける私。


背中は冷や汗でぐっしょり。


でも4人組が持っていた紙はない。

(このときすでにどんな紙だったかも曖昧)


「ええいっ!もうどうにでもなれ!」と

ゼツボーズハイに突入。


紙をなにも持たないまま、

ネクスッの列に再度並び直します。

(英語も中国も話せないのに超強気)


自分の番を待ちます。



『ネクスッ!』



中国人のネクスッの人(以下、ネクスッ人)が、

とても大きな声で次に並んでいる私を呼びます。


パスポート片手にネクスッ人の下へ。


すました顔と、

慣れた手付きで、

スッとパスポートを手渡します。


キリッ!っと私の目を見て、ネクスッ人が言います。



がydpwょgdかldmf、トランスファー!トランスファー!



え!?


なに!?


こわい!


トランスファーという言葉だけは聞こえる…


トランスファーって何!?


コワイコワイコワイ…


しかもめっちゃネクスッの人怒ってるやん…


私が戸惑う様子を見かねて、

ネクスッ人がどこかへ連絡し始めます。



「どこかに連絡し始めた!まじでやばいぞ…このままだと事務所みたいなとこ連れてかれて監禁される!」



逃げ出したい気持ちを抑えつつ様子を伺っていると、

ネクスッ人がおもむろに立ち上がり、

着いてこいのジェスチャー。



「監禁される!最悪だ!だれか助けて!」



周りにいる人はだれも、

私の緊急事態に気づくことはありません。


世の中は冷たいですよ。

(世の中への甘えがすごい)


どうしようもないのでネクスッ人に着いていきます。


歩くのがとても速いネクスッ人。


必死に食らいついて歩く私。


壮絶なデッドヒートを繰り広げつつ到着した場所は、

駅の改札のような場所でした。

「ここだったのかぁ…」



と知っていたかのように独り言を言う私。


設置されてある機械を指し、ネクスッ人が言います。



『dhjっぇおdgじょpwqp;』



怒った表情と大きな声で教えてくれるネクスッ人。


わからん…。


わからんです…すみません…。


怒るネクスッ人にビクビクしながら、

ネクスッ人が指差す機械に触れてみる。


航空券を置いてください的なことを言う機械。


航空券を置いてみる。


写真を撮ります的なことを言う機械。


写真を撮ってみる。


しかし何度写真を撮ってもエラー表示。


後ろにいたネクスッ人のイライラが、

音になって聞こえてきた気がしました。


ビクッと後ろを振り返ると、

すごい呆れたような表情のネクスッ人。



『こいつ何もできんな』



きっとこう思われていたことでしょう。


メガネをはずせ的なことを言うネクスッ人。


言われるがままに、メガネをはずし再度撮影。


無事に確認成功。


おー!と声を上げて喜ぶ私。


あくまでポーカーフェイスのネクスッ人。



「センキューセンキュー」



カンペキなカタカナ英語で、感謝を伝えます。


「いいから行け」

的なジェスチャーを返してくれるネクスッ人。


あなたがいなければ、

私はカナダに行けなかったことでしょう。


ありがとうネクスッ人。


中国に行ったときはまたお願いします。



その後、待機場的なところで6時間待機しました。


一睡もせず、

トイレにも立たず、

とにかく怯えながらの6時間待機。


なんだかあっという間でした。

(イヤな6時間!)


4章へつづく…

PAGE TOP